小林製薬のナイシトールや、クラシエのコッコアポなど、肥満や便秘に効く漢方が人気を集めています。これらの製品には有効成分として、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)または大柴胡湯(だいさいことう)という漢方を配合しているものがほとんどです。

どちらも脂肪の燃焼を促す漢方ですから、両方を併用すれば、さらに高い効果が得られるのでは?と考えている人もいるかもしれません。そこで、防風通聖散と大柴胡湯を併用して飲んだ場合、体にどのような影響があるのか調べてみました。

防風通聖散と大柴胡湯を併用する際の注意

基本的に違う種類の漢方薬を併用しても、重大な副作用が起きる心配はありませんが、重複する生薬があると、その生薬の副作用が出やすくなります。

防風通聖散には18種類、大柴胡湯には8種類の生薬が使われていますが、そのうち重複しているのは、シャクヤク、ショウキョウ、ダイオウ、オウゴンの4種類です。

この中でもダイオウ(大黄)は便秘薬としてよく使用される生薬ですが、体質に合わない場合や、過剰に摂取すると下痢や腹痛などの副作用が見られることがあります。

防風通聖散と大柴胡湯のどちらが自分に合うのか分からないから、どうしても両方服用したいという場合は、はじめは飲む回数や1回に飲む量を少なくして、薬の総量を減らし、体調に異常が現れたら服用を中止しましょう。

漢方薬だからといって安心せず、併用する際は、医師や薬剤師に相談してから服用したほうがよいでしょう。

防風通聖散と大柴胡湯の違い

漢方の考え方では、同じ病気であっても、全ての人が同じ薬が出されるのではなく、症状や体質によって一人一人に合った様々な処方を行います。
防風通聖散も大柴胡湯も脂肪の燃焼や分解を促進する作用がありますが、それぞれの薬に合う体質が異なります。

防風通聖散は、体力が十分にあり、便秘がちでお腹周りに脂肪が多い人に向けて、便秘を解消したり、代謝を上げて余分な脂肪の燃焼を促進します。普段から食生活が偏りがちで食べ過ぎてしまう人や、運動不足で脂肪がつきやすい人におすすめです。

大柴胡湯も、体力が十分で便秘がちな人に向けた漢方薬ですが、お腹周りだけでなく、脇腹からみぞおちにかけて苦しく感じる肥満の人に向けた処方です。緊張しやすい性格の人や、ストレスで食べ過ぎる傾向のある人におすすめです。

まとめ

防風通聖散と大柴胡湯を併用した場合、重複する生薬のダイオウの作用により、下痢や腹痛などの症状を起こすことがあります。
漢方薬は、体質に合っていれば1種類の薬で効果を得ることができますから、まずは1種類の服用から始めましょう。