肥満の改善にはバランスのとれた食生活や適度な運動など、生活習慣から対策していくことが大切ですが、これらにプラスして漢方薬を服用することも、有効な方法であると言われています。

肥満症の改善に有効な漢方薬として有名なものに防風通聖散がありますが、これ以外にも体質や脂肪の付き方に応じた処方があります。この記事では肥満症に使用される漢方薬をまとめてみましたので、気になるものがあればぜひチェックしてみましょう。

大柴胡湯(ダイサイコトウ)

8種類の生薬を配合した漢方薬で、名前の由来となっている柴胡(サイコ)と黄ごん(オウゴン)の組み合わせによって炎症や体の熱を除去する働きがあります。

防風通聖散と同じく便通を促す大黄(ダイオウ)や、血行を促進する芍薬(シャクヤク)のほか、胸のつかえを抑えて気分を落ち着けるのに役立つ半夏(ハンゲ)や枳実(キジツ)が使用されています。

防風通聖散は、お腹周りの脂肪が多い人向けの処方ですが、大柴胡湯は全身に脂肪がつきやすく、胸やわき腹の圧迫感が気になる人に対して効能を発揮します。また、ストレスによって過食してしまう傾向がある人にもおすすめです。

市販薬では、クラシエのコッコアポG、小林製薬のビスラットゴールドなどに使用されています。

桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)

血行障害や鬱血など主に血液循環を改善する薬で、便通をよくしたり不安やイライラを落ち着ける働きがあります。またホルモンバランスを整える効果も期待できるので、女性の生理不順や生理に伴う便秘や腰痛、イライラなどの症状改善に用いられます。

体力があって肥満体質な人で、下腹部が張って便秘がちな体質に向く処方で、便秘の改善や血行を促進して代謝が上がることで脂肪が消費されやすくなり、肥満の改善が期待できると考えられます。

防風通聖散と同じく、便秘を改善する大黄(ダイオウ)や芒硝(ボウショウ)のほか、名前の由来でもある桃仁(トウニン)など5種類の生薬を配合しています。桃仁は桃の種子の部分で、血行不良による様々な症状の改善に役立ちます。

桃核承気湯の市販薬は、ツムラやクラシエから製造販売されています。

防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)

体の水分循環を改善し、疲れや痛みを和らげる働きがあり、むくみやすく水太りしやすいタイプの肥満症の人に処方されます。

6種類の生薬から構成されており、名前の由来である防已(ボウイ)は、滞った余分な水分を取り去って痛みを発散し、もう一つの黄耆(オウギ)は滋養強壮作用と汗を調節する作用が知られています。

防風通聖散や大柴胡湯と異なり、体力が無い虚弱体質の人に用いられる漢方薬で、ツムラやクラシエから市販薬の製造販売があります。

まとめ

肥満を改善する漢方薬としては、防風通聖散が広く知られていますが、そのほかにも大柴胡湯や桃核承気湯、防已黄耆湯などの漢方薬が用いられています。それぞれに適する体質や症状がありますから、説明書を確認したり薬局で相談したりして、自分に合うものを選びましょう。